神戸空港(2019年10月撮影)
2019年度の神戸空港の利用者は322万人となり、搭乗率も75.8%と好調だ。これは、2019年に1日の発着回数が60回から80回に増枠された影響と思われる。
ただし、2020年度は新型コロナの影響で、119万人、搭乗率46.4%となった。
コロナ前は、年間322万人と好調に思えるが、携帯電話の位置情報によると、利用者の9割が、24時間以内に兵庫県を脱出している。
兵庫県の人口減少
兵庫県の人口は2020年の国勢調査で546万9184人となり、2015年比で6万5616人も減少している。
神戸市人口減少
神戸市の人口は、2010年の154.4万人をピークに減少に転じた。(国勢調査ベース)
2016年に神戸市の人口は153万人だったが福岡市に抜かれ、政令指定都市全国第5位から第6位に転落した。
2019年5月には神戸市の人口は152万人まで減少し川崎市にも抜かれ、政令指定都市全国第6位から第7位にさらに転落した。
2021年1月現在の神戸市の人口はさらに減少し「1,515,590人」となっている。
(但し、2021年7月には、1,521,241人と増加している。)
神戸空港の利用者は増加しているが、利用者の多くが兵庫県以外の大阪や京都を目的地としている。
つまり、本来、伊丹空港や関西空港を利用するはずだった利用者が、神戸空港に就航しているスカイマークの運賃が大手よりも安いため神戸空港を利用しているにすぎない。
神戸空港は着陸料を伊丹空港や関空の半額にしており、これにより伊丹空港や関空の利用者を奪っていると言える。
関西3空港で利用者を奪い合っては関西の発展はない。また、神戸市にとっても神戸空港利用者の89%が24時間後に兵庫県外に移動しているので兵庫県や神戸市に経済効果は少ない。
このような状態で神戸空港の規制緩和を進めても、神戸市には経済効果がなく、国際線ターミナル、ポートライナー8両化などを実施すれば1,000億円の費用だけが負担になる。
神戸空港の利用者はどの府県に居住しているのか?目的地はどの府県かを調査した上で神戸空港のあり方、規制緩和を議論すべきではないか?
神戸空港利用が神戸を素通りしているなら、通過交通によりポートラーナーなどが混雑するでけで経済効果もなく神戸市民にはデメリットしかない。
神戸港に寄港した客船客の9割が大阪や京都に観光に行くなど「海外からのクルーズ客は神戸港に到着した後、そのまま大阪や京都に移動してしまうことも多い。」
引用 日経新聞 https://www.nikkei.com/article/DGXLASJB13H8A_T10C17A3LKA000
神戸空港の利用者は24時間後には9割は兵庫県外に移動、神戸港に寄港した客船客の9割が大阪や京都に移動している。
いくら、神戸空港の利用者が増加したり、神戸港の客船寄港数が増加しても、9割が大阪や京都へ向か利用者であり、神戸の発展に寄与しない。
神戸市は、本当に神戸の発展に寄与する政策をすべきではないか?
神戸空港の利用者が増加しているが、神戸市や兵庫県の人口は減少している。
ヤフーデータ「神戸空港利用者の足跡(2018年11月)」によると、神戸空港到着から24時間後に89%が兵庫県外に移動していた。
引用 Yahoo! JAPAN連載 データ活用 ワークショップ 神戸空港
この理由はヤフーは下記のように分析している。